LOVE PIECE CLUB JOURNAL vol.11 〜セックスしないって、変ですか?〜
LOVE PIECE CLUB JOURNAL vol.11 〜セックスしないって、変ですか?〜
LOVE PIECE CLUB JOURNAL
これは、世界中の女ともだちから、あなたへ届くラブレター。
わたしたちLOVE PIECE CLUBは、女性が自分を大切にし、安心して性を楽しめる世界を願って、30年にわたりフェムケアやセックストイを届けてきました。
この連載では、世界中から出会ったブランドたちの魅力と、その奥にある“思想”や“感性”を少しずつ紐解いていきます。
第11回はフランスのトイブランド「PUISSANTE」が送る、今時のセックス事情についてのお話です。
ここ数年、「セックス・リセッション(性的な引き潮)」なんて言葉がささやかれています。
セックスの回数は本当に減っているのでしょうか? もしそうならなぜ?
「最近、みんなセックスしてないらしいよ?」あなたもそんな話、どこかで聞いたことありませんか?👀
この言葉が話題になったきっかけは、2018年にアメリカの『The Atlantic』誌に掲載された特集記事。
実際フランスでは出生率が下がっていて、「セックスの回数が減ったからでは?」なんて声もあります。
もちろんセックス=出産ってわけじゃないけれど、性のあり方が変化しているのは確か。
Puissanteでは、そんな“今”のセックス事情を探ってみました🔍
昔の「純潔」ってなんだったんだろう🤔
昔は、性経験が少ない女性が「純粋」「貞淑」とされていました。
いま思えば、かなり偏った価値観。でも当時は、貞操を守ることが女性の“美徳”とされていたんです。
そして、そこから外れると厳しい非難や烙印を押されることも😔
第二次世界大戦中には、「帰ってくるまで貞操を守ってくれるように」出兵前に結婚する兵士たちも多かったそう。
こうした厳しい期待は、女性の性を社会がコントロールしていた証でもあり、明らかに父権的な構造の中にありました。
そんな時代から、少しずつ自由を取り戻してきたわたしたち。
まだ道の途中だけど、進んできた道は確かです👏🌸
「したくないときはしない」が、当たり前に🌙
最近の調査では、「セックスをしたことがある人」の割合が昔より減っているとか。
セックスが減っている理由のひとつに、「無理してしない」が選べるようになったこともあるかもしれません。
1981年には、76%の女性が「気が進まないのにセックスをしたことがある」と答えていました。でも最近は、52%まで減少📉
「気が乗らないときは断る」ことができるようになってきました。
かつては、女性が自分の意思にかかわらず、パートナーに“応じる”ことが当然とされていた時代がありました。
「配偶者の義務」という概念はまだ完全には消えていませんが、少しずつ時代は変化しています。
「NOが言える」これってすごく大事なことですよね🙅♀️💗
SNSが性のタブーを壊してくれた📱
昔は人に聞けなかった性のこと。
今はSNSやメディアのおかげで、セックスに関する知識や情報が気軽に学べるようになってきました✨
避妊の大切さ、性感染症の知識、そして「自分がどうしたいか」という視点。
sexualité positive(セクシュアリティ・ポジティブ)なアカウントも増えて、性にまつわる不安や恥ずかしさがちょっとずつ減ってきた感じがします😉🌈
でも、スマホに夢中になりすぎかも?📺
一方で、画面に気を取られすぎて、パートナーとのリアルなつながりが減っているという声も。
たとえば35歳未満のカップルでは、50%の男性が「テレビや配信を優先してセックスを断ったことがある」と答えています(女性は42%)。
たまにはスマホを置いて、目の前の人とちゃんと向き合う時間、作ってみませんか?💑💕
「セックス=挿入」じゃない🙌
昔は「セックスって挿入のこと」で、他の親密な行為は“おまけ”みたいにされがちでしたよね。
でも今は、キスやハグ、マッサージや前戯など、すべてが立派なセックス🫶
どんなふれあいが気持ちいいのか、自分たちのペースで探していい。
そんなふうに考える人が増えています🎉💫
セックスしたくない、って思うことも普通にあるよね💡
「誰ともセックスしたいと思わない」──そんな気持ちを抱く人も、実は少なくありません。
フランスの調査では、女性の15%、男性の9%が「誰にも性的な魅力を感じない」と答えています。
それは特別な属性でも、選択でもなく、ただそういう感覚の人がいるというだけのこと🧘♀️
社会が「セックスして当たり前」という前提をもっていると、こうした感覚を語るには、何かしらのラベルを名乗らなければいけないように感じてしまうこともあります。
けれど本来、性の感じ方も、関心の有無も人それぞれ。
無理に“普通”に合わせなくていいんだ、って思えることが、ほんとうの自由かもしれません✨
セックスのない関係もアリ💌
最近は「プラトニック(非性愛的)な関係」も、選択肢のひとつになってきています。
たとえば、54%の女性が「セックスなしの関係もあり」と回答(男性は42%)。
特に若い世代の女性たちは、「一緒にいて心地いいかどうか」の方が大事、と考える傾向があるみたい🌼
「カップル=セックスありき」ではない。そんな考え方が、少しずつ浸透しはじめているようです。
ストレス社会で、性欲もおやすみ気味?😴
戦争、気候変動、経済不安……いまの世の中は、ちょっと息がつまるような話題が多すぎる。
家族や地域、宗教といった共同体に属していた以前に比べ、現在は個人化が進み、それぞれが孤立したまま不安に向き合うことが増えました。
毎日の小さなストレスの積み重ねで、心が疲れてしまったら、性欲も落ちてくるのは自然なこと💧
焦らず、まずは自分を休ませてあげましょう🫂
デーティング疲れ、してませんか?📵
性欲がなくなったわけではないけれど、量より質を求める人が増えています🍀
マッチングアプリ、ちょっと前は「楽しい!」って感じだったけど、今は「もうしんどい…」という声も。
気軽に出会えるけど、なんだか消耗しちゃう。そんな“デートバーンアウト”を感じている人も少なくありません。
無限に続くプロフィールの海を泳ぎながら、疲れを感じるのも無理はないですよね。
特にコロナ以降は、「本当にわかりあえる人と出会いたい」と思う人が増えてきました。
性急に誰かと関係を築くよりも、まずはじっくり相手を知りたい──そんな想いは多くの人に共通しているのです💞💭
わたしたちの優先順位が変わってきた🛤️
結婚や出産が「人生のゴール」だった時代はもう終わり。
今は、「自分らしく生きること」や「心の安定」が何より大事、という人が増えています。
セックスも、義務じゃなくて、心地よさのひとつ。
ときにはセルフプレジャーで自分を癒やす時間が最高のケアだったりもします🛁🍃
性は、他者と共有するものでもあり、自分自身との関係でもある。
その視点が広がることで、より自由な選択ができるようになっています。
性にまつわる文化と宗教の影響🌍
宗教的価値観も、性のあり方に大きな影響を及ぼしています。
たとえば同性婚や同性愛がまだタブー視されている国もあるし、「セックスは結婚した男女が子どもをつくるためにするもの」とされる宗教も少なくありません🙏
特定の性行為が「罪」や「恥」とされることも。
そのため、文化や宗教によって、セックスの頻度や価値観は大きく異なります。
ちなみに「年間のセックス回数が世界一多い」のはギリシャ人なんだとか!(平均165回!🇬🇷)
セックス・リセッションは、悪いこと?
セックス・リセッションという傾向は、たしかに存在しています。
でも、それは決して悪いニュースとは限りません。
むしろ、量よりも、関係の質や誠実さが大切にされるようになっているのです。
いま、多くの人にとって、性の優先順位は変わりつつあります。
セックスは“当たり前にするもの”ではなく、“特別で大切なひととき”へ💕
性の形は人それぞれ。
もっと自由に、もっと気楽に、「自分にとって心地よいセクシュアリティ」を見つけていけたら、それがいちばんの幸せかもしれません😍💫